養蜂日記

来年美味しいハチミツを採るために、ヘアリーベッチの種を蒔きました

蜂場の周りを草刈りして、ヘアリーベッチの種を撒きました。

ヘアリーベッチはレンゲと同じマメ科の花なので、レンゲに似た美味しいハチミツが採れます。

花が無いなら咲かせてみせよう

10数年前、鴨川市で養蜂で生計を立てていこうと決意しました。周りの人に話してみるとこの辺りは花が少ないので、養蜂だけで暮らしていくのは無理だと誰もが答えるのです。実際、鴨川市で養蜂で生計を立てている人は、1人もいませんでした。南房総全体でもいなかったかも。養蜂を専業にしている人は、東北地方に移動養蜂をしている人だけだったようだと思います。

じゃあ、花が無いのなら、自分で花を増やしてみせましょう。

レンゲの種を蒔く

レンゲのハチミツを採蜜しようと思い、レンゲの種も撒きました。1町歩くらいの面積を草刈りして、レンゲの種を蒔いたのですが、最初は上手く花が咲きませんでした。

隣町の大多喜町で毎年レンゲ祭りが開かれているので、そこを訪れて栽培方法を教えて貰ったりしました。

ヘアリーベッチの種を蒔く

蜂場の周りの広範囲の空き地にヘアリーベッチの種を蒔いたこともありました。あたり一面、ヘアリーベッチの紫の花で一杯になりました。

集落の人が、今まで見たことのない紫色の花がたくさん咲きだしたので、「何だ、何だ!」と大騒ぎになったのです。

集落の集まりで、僕の仕業ということが分かり、ヘアリーベッチをすべて刈払機で刈ることに。今でもその近くを通ると、毎年ヘアリーベッチが咲いています。ヘアリーベッチって生命力、強いんですよね。

山の頂上付近から麓付近まで草を刈って花の種を蒔く

山の頂上付近にミツバチを置いていたときは、頂上付近から麓付近まで草刈りをして、花の種を撒きました。

来る日も来る日も、刈払機で草を刈っていきました。「この山を花で一杯にしてやろう。」という一心で、まだまだ暑い日が続くときに、汗をダラダラ流しながら、草を刈ったものです。

麓付近まで草刈りが終わると、頂上付近の草がまた伸びている。(笑)

最後に

先日、脱サラをして養蜂を始めて2年目という若者が、東京から我が家に訪ねて来ました。37歳、若いなー。

そういえば、僕が鴨川に移住して来たのが37歳のとき。そうか、こんなに若い時に移住してきたのか。

彼の養蜂に掛ける情熱のようなものを感じて、僕も養蜂をスタートしたときのガムシャラな頃を思い出しました。あの頃は、背水の陣で養蜂の道しか無いと思い、ただただ養蜂の技術習得だけを考えて日々を過ごしていたものです。

ミツバチの生態を観察しようと思って、1日中、ミツバチの箱の前に腹ばいになって、ミツバチを観察することもしばしばでした。そのおかげで、本に書いてあることを自分の目で確認出来たりもしました。

本に書いてある通りではない事もありました。例えば、ミツバチは巣から出入りする時に、出て行くミツバチは巣門の上から、戻ってくるミツバチは巣門の下からと整然と出入りしているという記述がありました。実際は、そんなに整然としていなくて上下入り乱れて出入りしているんですよ。

女王蜂の交尾飛行も、観察成功。女王蜂が巣門から出ていって、戻って来たときに交尾をした印を確認出来たときは、感動しました。

あれから13年。他の仕事をすること無く、養蜂だけで良く生きて来れたなぁ。運が良かった。あと、周りの人に助けられてここまで来れました。皆さん、有難う!

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