去年末に、「手作りを楽しむ蜜ろう入門-安藤竜二著」という本を本屋で偶然見かけて、小躍りしてしまった。
蜜ろうを活用する方法を詳しく書いてある本は、今まで無かったからである。
以前から、湯洗いだけしてストックしてある蜜ろうを商品化しようと思っていたのだが、なかなか重い腰が上がらなかった。
「よし、蜜ろうをやってみるか」と思い、ストックしてあった蜜ろうを、この農閑期にせっせと精製していた。
本に従い、蜜ろうをもう一度湯洗いし、フェルト製のキッチンペーパーでろ過する。
これで「玄米レベル」の蜜ろうの出来上がりである。
この精製レベルで、蜜ろうクリーム、ワックス等に利用することができる。
まずは、蜜ろうワックスやクリームを作ってみた。
満足の行くレベルのものが簡単に作れた。
キャンドルを作る
キャンドルにするには、もう一段階上の精製をして「白米レベル」にする必要があると本には書いてある。
蜜ろうをこれ以上精製するのは大変なので、とりあえず「玄米レベル」の蜜ろうでキャンドルを作ってみようと思った。
セリアでシリコン製のカヌレ型を買ってきて、カヌレ型キャンドルを作った。
が、うまく燃焼しない。
キャンドルの芯が溶けたロウに埋まって、炎がだんだん小さくなってしまうのだ。
芯の太さが適切ではないのかと思い、3種類の太さの芯を購入してテストしてみたけど、やっぱり同じような結果になってしまう。
芯は、蜜ろうキャンドルに適しているというD芯というものである。
やっぱり、もっと蜜ろうの精製レベルを高くしなくてはいけないようである。
キャンドルにするには、蜜ろうの精製度を高めて不純物を取り除く必要がある。
不純物が多いと、キャンドルの芯が目詰りして火が小さくなるから。
ということで、玄米から白米にする精製をすることにする。
玄米レベルの蜜ろうをキッチンペーパーで濾過をする。
ぜんぜん、蜜ろうが下に降りていかず、ポタッポタッと少しづつしかろ過できない。
また、すぐにキッチンペーパーが目詰まりして、交換が必要になる。
キッチンペーパーを5,6枚交換して、やっと100ccくらいの「白米レベル」の蜜ろうができた。
ああ、こんなに時間が掛かるとは!
これでは、商品化は難しい。
輸入品の安価な蜜ろうキャンドルには、石油由来のパラフィンが入っているものが多数見受けられるそうである。
また、キャンドル作家の中には、燃焼力を高めるためにパラフィンを混ぜて蜜ろうキャンドルを作る人もいるそう。
そうだよなぁ。
蜜ろうを白米レベルにするには、時間が掛かって大変だからなぁ。
白米レベルの蜜ろうでキャンドルを作って火を点けると、やっと良い感じで燃えてくれた。
やっぱり、蜜ろうの精製度が低かったようだ。
著者の安藤さんは、鍛冶屋さんに簡易な圧力式のろ過装置を作ってもらったそうです。
商売にするには、そういう装置は必要ですね。
蜜ろうを「白米レベル」に短時間でできる方法を御存知の方がいたら、ぜひ教えてください。