ハチミツは、甘いだけではありません。人間の身体にとって有用な栄養素をたくさん含んでいます。
ビタミン、ミネラル、アミノ酸、有機酸など約190種類もの栄養成分が含まれます。
ハチミツの成分のうちで、一番多いのが糖分。含まれる糖質には、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、ショ糖、オリゴ糖があります。その中でもブドウ糖、果糖が糖分全体の75~90%を占めています。
ハチミツに含まれるビタミンとミネラル
ハチミツに含まれるビタミン
ビタミン名称 | はたらき |
B1 | 炭水化物の代謝 |
B2 | 発育促進 |
B6 | 皮膚の健康維持 |
C | 造血、抵抗力補強、老化防止 |
K | 止血、解毒、利尿 |
葉酸 | 造血、成長促進 |
ニコチン酸(ナイアシン) | 皮膚の健康、造血、消化促進 |
パントテン酸 | 成長促進、老化防止 |
ビオチン | 発育促進(特に中年以降) |
コリン | 発育促進 |
ハチミツに含まれるミネラル
ミネラル名称 | はたらき |
カルシウム | 骨と歯を造る。活力と長寿に関係。 |
鉄 | ヘモグロビン形成。 |
銅 | ヘモグロビン形成の際、鉄と協力作用。 |
マンガン | 生殖と成長の正常化。 |
リン | 骨と歯を造る。細胞の増殖。 |
硫黄 | 髪や毛の発育。必須アミノ酸の成分。 |
カリウム | 心臓、筋肉機能の調節。 |
塩素 | 胃液中の塩酸分泌に不可欠。 |
ナトリウム | 心臓、筋肉機能の調節。 |
珪素 | 皮膚に弾力性を持たせる。 |
マグネシウム | 神経興奮の抑制。炭水化物の代謝。 |
珪酸 | 皮膚に弾力性を持たせる。 |
ハチミツは、アルカリ性食品
ハチミツは、甘いために酸性食品と考えられがちですが、体内でアルカリ性に変わる性質を持っています。だから、ハチミツは実質的にはアルカリ性の食品と考えても差し支えありません。
ハチミツに含まれるビタミンは、活性型
ビタミンには、「活性型」と「不活性型」があります。活性型は、少量でも効くけれども、不活性型は多量に用いなければ効かないことが分かりました。
サプリメントに含まれるビタミンは不活性型ですが、ハチミツに含まれるビタミンは92%活性型であり、しかも極めて安定しています。安定しているとは、ビタミンの減少率が極めて少ないということです。
【参考文献】
渡辺孝「増補 ハチミツの百科」真珠書院 1969年